坐骨神経痛と炎症の関係
エビデンス
その1
椎間板ヘルニアと坐骨神経痛には炎症反応を引き起こすホスホリパーゼA2(PLA2)が関与していると考えられていたが、椎間板ヘルニアもしくは椎間板変性と正常な椎間板との間にPLA2値の差は認められなかった。http://1.usa.gov/S8KUR9
椎間板ヘルニアや坐骨神経痛に炎症が関与しているという仮説には疑問があるということです。椎間板ヘルニアや神経根症状の発生は非常に複雑なプロセスであり、単独の物質に焦点を合わせるべきでないことを示唆しています。
解釈
症状の原因は一つではなく、いくつかの要因が混ざり、絡み合っています。
ですから、治療を一つに絞るのは危険です。
治療は有効性が認められているものを三つ以上組み合わせて行うのが、原則です。
新しい腰痛の概念に基ずく治療が有効です。
腰痛がどういうものか?
どういう症状がでるのか?原因は何なのか?有効な治療は?やってはいけないことは?どのくらいの期間で治るのか? 等々
ご存知でしょうか?
聞きかじった知識や自分自身の体験などの限られた情報を基に考えて、対処していませんか?
腰痛が治らずに長引いている原因を自ら作ってしまっている可能性があります。
より真実に近い科学的事実に基づき考えることが重要です。
その上で、何をするのか自由に選択されると良いと思います。
このような実証研究によって得られた事実を元にして、再構成された新しい腰痛の概念に基づく治療が有効です。