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公開日:2023/01/04
更新日:2025/11/01
急性期の腰痛に選択される薬について、解説しています。
急性腰痛は日常でよく遭遇する症状です。本ガイドでは、最新のエビデンスとガイドライン推奨に基づいた薬物療法の選択肢と実践的なアプローチを提供します。
ベネフィットとリスクを知って上手に使っていけるといいですね。
NSAIDsは急性非特異的腰痛に対する短期的な軽度改善効果について、最も一貫して支持される薬剤群です。疼痛に対する効果は中程度の確実性、機能障害改善効果は高い確実性のエビデンスで裏付けられています。
短期有害事象の大幅な増加は一貫して認められませんが、既知の消化器・腎・心血管リスクは危険因子を有する方は考慮が必要です。
従来、多くのガイドラインがアセトアミノフェンを第一選択薬として推奨してきました。しかし、高確度のランダム化比較試験(RCT)では、急性腰痛に対する有益性が認められていません。疼痛スコアの差はプラセボと比較してわずか0.49点で、臨床的に意味のある改善とは言えません。
臨床医が留意すべきガイドラインとエビデンスの不一致が生じています。複数のガイドラインレビューでは、NSAIDsを第一選択とし、アセトアミノフェンについては一貫性のないガイダンスが示されています。最新のエビデンスに基づいた処方判断が求められます。
急性腰痛に対するアセトアミノフェン単剤療法は、有効性の証拠が不足しているため避けるべきです。ルーチンでの使用は推奨されず、エビデンスに基づいた代替療法を優先することが重要です。ただし、短期投与での肝毒性リスクは低いと考えられます。
危険徴候のスクリーニング(発熱、原因不明の体重減少、進行性神経学的欠損、馬尾症候群の疑い)を実施し、重篤な病態を除外します。また、活動継続の奨励と良好な予後に関する教育を提供します。
禁忌のない患者では、NSAIDsを短期投与(10-14日間)します。市販薬または通常用量から開始し、早期再評価を計画します。アセトアミノフェン単剤療法は避けます。
痙攣が主症状の場合、筋弛緩薬の短期投与を検討します。鎮静作用について説明し、安全が重要な職業では避けます。NSAIDsへのルーチンな併用は推奨されません。
重症難治性疼痛の場合のみ、共有意思決定後にオピオイドを検討します。最低有効用量を最短期間(数日間)で処方し、根拠を文書化し、迅速な再評価を計画します。
48-72時間以内に症状を再評価し、1-2週間後に再度評価します。約6週間経過しても改善しない場合、または危険徴候が認められる場合は、画像検査や専門医紹介を検討します。
主要な国際ガイドラインおよびガイドラインレビューは、活動維持と選択的短期薬物使用を重視する保守的な薬物療法アプローチで一致しています。従来の実践と現行エビデンスの乖離を認識することが重要です。
急性腰痛に対する第一選択薬物療法としてNSAIDsが最も頻繁に推奨されています。アセトアミノフェンと筋弛緩剤については一貫性のないガイダンスが示されており、最新のエビデンスを参照する必要があります。
活動維持を推奨し、薬剤が必要な場合はアセトアミノフェンまたはNSAIDsの使用を認めています。オピオイドはリスク説明後の選択的患者に限定するよう勧告しています。
第一選択としてアセトアミノフェンとNSAIDs、痙攣に対する筋弛緩剤、オピオイドの最小限使用を推奨しています。継続的活動と補助療法の重要性も強調されています。
ガイドライン策定委員会は一貫してオピオイド使用の制限、非オピオイド選択肢と非薬物療法の優先を推奨しています。臨床医は最新のRCTエビデンスとガイドラインの両方を考慮する必要があります。
活動の継続(過度な安静を避ける)と予後が良好なことを理解して安心する。
重篤な病態である骨や脊髄の病気((脊椎・脊髄腫瘍、化膿性脊椎炎など)、内臓疾患(胃・十二指腸潰瘍、尿路結石、大動脈解離など)、がんの転移などを除外診断する。
禁忌のない方の場合は短期症状緩和に検討します。
急性腰痛に対する有効性の証拠が不足しています。
急性腰痛に対する薬物療法の効果は小さく短期間であることを説明します。
※エビデンスの質に関する注意
高品質な系統的統合研究では、薬剤クラス全体の効果サイズは一般的に小さく短期的であり、多くの直接比較のエビデンスは信頼性が低いと結論づけられています。
48-72時間以内に症状を再評価し、重篤な場合は連絡を指示します。
まず非薬物療法を導入し、NSAID/筋弛緩薬の使用を最適化することが重要です。オピオイド使用を検討する場合は、根拠を文書化し、明確な短期使用期間を設定し、迅速な再評価を計画します。非特異的急性腰痛の慢性化予防における長期薬物療法を支持する十分なエビデンスは存在しません。
薬の効果は痛みの軽減であり、治しているわけではありません。また、薬の効果は小さく短期的なものです。
その薬で痛みを徹底的に抑えようとすると、過剰に使用することになり、副作用のリスクが高まります。
そして、そもそも痛み徹底的に抑えようとする姿勢・考え・心構えは治療戦略から逸脱しているので、治療自体が失敗しやすくなります。
おそらくは、オピオイド危機(医療用麻薬であるオピオイドの過剰摂取や不適切な使用による中毒、依存症、死亡が急増している状況を指します。オピオイドは、麻薬性鎮痛薬のことで、鎮痛効果が高い一方で、過剰摂取や不適切な使用により依存症や過量摂取が増加し、多くの人々が命を落とす事態になっています。)の影響と考えられます。
痛みや鎮痛に捉われ過ぎると恐ろしい結果が待っています。
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長引いた痛みを一人で治すのは困難なことが多いです。
困ったときは自身で判断せずに適切な処置を受けるために専門家に相談しましょう。
もし、お近くにお住まいで、困っているならば、一度ひまわり接骨院までお問い合わせください。腰痛・坐骨神経痛の専門家の新幡が、ご相談に乗ります。
気軽にご相談ください。
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