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新しい腰痛概念に基づく治療の有効性

公開日:2022/12/07
更新日:2025/09/22

 新しい腰痛概念に基づいた治療が広まりつつありますが、依然として従来の古い概念も根強く残っている印象があります。

 古い概念を捨て、新しい概念に変えるとどの様な結果が出るのかを紹介していきます。

新しい腰痛概念に基づく治療の効果

エビデンス1

 腰痛で長期欠勤している患者975名を3年間追跡したRCT(ランダム化比較試験)によると、200日後の復職率は教育プログラム(従来の常識はすべて忘れて怖がるなという指導)群が70%だったのに対して、標準的治療群はわずか40%でしかなかった。

 

従来の標準的な治療よりも新たな腰痛概念に基づく教育プログラムの方がはるかに有効だということがランダム化比較試験で証明されたわけです。腰痛にまつわる根拠のない迷信や神話は一日も早く忘れましょう。

エビデンス2

 3つのビスケット工場を対象に心理社会的教育パンフレット(腰痛に対する恐怖心を打ち砕く内容)の有効性を1年間にわたって追跡調査した結果、教育パンフレットを使用した工場は腰痛発症率と欠勤日数が大幅に減少したことを確認。

 これは新たな腰痛概念に基づくパンフレット群、従来の腰痛概念に基づくパンフレット群、パンフレットを配布しない群を比較した研究で、腰痛に対する誤った信念と恐怖回避行動を是正することの有効性が証明されたわけです。

 生体力学に基づく人間工学的介入では為し得なかったことです。

引用元:
15 Dec 1995 - Spine (Lippincott Williams & Wilkins) - Vol. 20, Iss: 24, pp 2738-2745

エビデンス3

 腰痛患者161名を時代遅れの小冊子群と新たな腰痛概念に基づく小冊子群に割り付けて1年間追跡したRCT(ランダム化比較試験)によると、新たな小冊子群は動作恐怖が低下すると共に回復が早いことが判明。従来の考え方を改めるのは有効な治療法である。

 腰痛に関する正確な情報には想像を絶するほどの治癒力があります。

エビデンス4

 腰痛患者520名を対象に診療ガイドラインに従った治療群と従来の治療群の治癒率、再発率、満足度、医療費を1年間追跡して比較した研究によると、従来の治療群よりガイドライン群の方がすべての面でかなり優れていることが判明。

新しい腰痛概念に基づく治療は従来の治療をはるかに凌駕する成績が得られます。

エビデンス5

 小冊子を腰痛患者のプライマリケアに組み込んだ場合の有効性を、通常のケアと比較して評価

 12か月間にわたって画像検査を受けた腰痛患者の割合を減らすのに効果的であり、病気休暇の日数を大幅に減らすのに効果的であることを証明

引用元:
27 Apr 2021 - BMC Family Practice (BioMed Central) - Vol. 22, Iss: 1, pp 1-15

エビデンス6

 腰痛を経験している患者を対象とした教育用小冊子の有効性を評価したランダム化比較試験

 1年後の腰痛に関する相談が有意に少なく、小冊子の有用性と知識の向上について肯定的なフィードバックが得られた。

引用元:

01 Jun 1989 - The Journal of the Royal College of Gene... (Royal College of General Practitioners) - Vol. 39, Iss: 323, pp 244-246

エビデンス7

 慢性腰痛に対する学際的な生物心理社会的リハビリテーションの有効性を調査。痛み、障害、欠勤の改善においては一般的に標準治療や理学療法よりも効果的であるが、外科的介入と同等であると結論。

 学際的な生物心理社会的リハビリテーションは、主に予後不良の患者、特に慢性疼痛に1年以上苦しみ、すでに何度か治療を試みて失敗している患者に提供すべきである

引用元:
22 Feb 2016(Springer Medizin) - Vol. 32, Iss: 1, pp 18-18

エビデンス8

 早期の学際的かつ状況に応じたリハビリテーションが不可欠であることを強調

慢性疼痛の事後対応的治療から、心理社会的要因と職場統合に重点を置いて、複数の分野と利害関係者が関与する積極的かつ早期かつ包括的な介入へのパラダイムシフトを提唱

 亜急性期の治療:最も重要な実践的意義は、慢性疾患や障害の予防において介入が最も効果的である重要な亜急性期(約5〜12週間)の治療に重点が置かれていることです 。

 積極的なアプローチ: 慢性的な痛みが定着するのを待つのではなく、腰痛が急性期を過ぎても持続したらすぐに、リハビリテーションと職場復帰戦略への積極的なアプローチを実施すべきである。

引用元:
01 Jun 2001 - Revue médicale de la Suisse romande (Rev Med Suisse Romande) - Vol. 121, 

エビデンス9

 複数の異なる治療法やアプローチを組み合わせた治療で、認知行動指向の仕事関連リハビリテーションプログラムが、仕事に関連する問題を抱える整形外科患者の職場復帰率、精神的健康、および仕事に関連する自己効力感を大幅に改善するという強力な証拠を示しています。

引用元:
01 Feb 2010 - Die Rehabilitation (© Georg Thieme Verlag KG Stuttgart · New York) - Vol. 49, I

考え方

生物心理社会モデルとは?マルチモーダル療法とは?

 新しい腰痛の概念は実証研究によって得られた事実を元にして、再構成されました。

 特徴は、

1、生物心理社会モデル(生物学的、心理的、社会的要因の相互作用から包括的に捉える)

2、マルチモーダル療法(複数の異なる治療法やアプローチを組み合わせた治療)

3、集学的リハビリテーション(複数の職種が連携して行うリハビリ)

4、学際的治療(様々な、異なる分野の医療専門家が参加))
 

  これまでは「生物学的損傷」という画像の異常所見や肉体への負担にだけ原因を求めるものでした。それを「生物・心理・社会的疼痛症候群」という心理的要因や社会的要因も原因であるという考えです。

 実際、その考え方に基づいて治療を行うと、ご紹介したように従来の治療を上回る結果が出ています。

 原因が一つではなく、いくつかの要因が重なって、絡み合っています。ですから、痛みだけ、身体だけでなく、心理的アプローチ、環境、人間関係も含めて多面的に集学的に行うことがとても重要です。単一の治療で改善させることは困難です。

 有効な治療を三つ以上組み合わせるのが鉄則です。

 これまでの古い考え方や治療法が却って治りを遅らせていることも判明したので、古い考えを改め、新しい考えを知るだけでも治療効果があります。

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