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椎間板ヘルニアだけど手術は避けたい
お悩み相談室

公開日:2022/04/04
更新日:2025/08/27

 椎間板ヘルニアと診断されて、「治すには手術が必要か?」「手術せずに治す方法はないのか?」と悩んではいませんか?

 
 今までに「手術を避けたい」「‘手術をしたが良くならない」「手術一回目はかなり改善、二回目はそれなりに改善、三回目は全くよくならない」「ヘルニア持ちだから治らないと諦めている」とおっしゃる方や患者さんに出会いました。
 
 そんな方の悩みが軽減できるように「椎間板ヘルニアの手術以外の治療方法」について解説します。

腰椎椎間板ヘルニアに対する手術に関する論文81件を解析した結果

科学的事実

椎間板ヘルニアの論文を紹介している医療者

椎間板ヘルニアに対する手術に関する論文81件を分析した結果次の6点が判明した。

(1)椎間板ヘルニアが確認された2ヶ月間の保存療法に反応しない坐骨神経痛患者はそのまま保存療法を続けるよりラブ法を実施した方が早く改善する。

 腰痛診療ガイドラインの勧告に従った保存療法の場合は2ヶ月ではなくて2年の猶予期間があります。

(2)4年~10年の長期成績という観点から見るとラブ法と保存療法の効果に差は認められない

 要するに椎間板ヘルニアは日にち薬が有効だということです。最近の腰痛診療ガイドラインでは手術はガイドラインに従った保存療法を2年間行なっても改善しないか、激しい痛みが続く患者に限るべきと勧告しています。


(3)顕微鏡下髄核摘出術と経皮的髄核摘出術が腰痛に効果があるという証拠はない。

(4)経皮的髄核摘出術はラブ法より再手術率が高い。

(5)椎間板摘出術は比較的安全な治療法とされているが、これまで考えられていた以上に再手術を必要とする例が多い。

(6)椎間板ヘルニアに対する手術成績は、心理社会的因子の影響を強く受けている

 手術を受けた患者の5~50%は症状がまったく変わらないか、あるいはさらに悪化することが判明しています。

 

椎間板ヘルニアに対する手術に関する論文81件を厳密に検討した結果、

 椎間板ヘルニアの手術成績は短期的に見れば良好だが長期的に見れば保存療法とほとんど変わりがなく、心理社会的因子の影響を強く受けていることが確認された。

その他の関連するエビデンス

●腰椎椎間板ヘルニアに対する保存的治療の有効性の研究

 手術を受けなかった患者の大部分(93%)が長期のフォローアップで疼痛の改善。このことは、多くの患者が侵襲的処置(手術)をしなくても良好な治療成績を達成できることを示しています。

引用元:
01 Sep 1997 - Journal of Neurosurgical Sciences (J Neurosurg Sci) - Vol. 41, Iss: 3, pp 263

 

●腰痛と坐骨神経痛治療に対する脊椎変性の影響の評価の研究

 保存的治療効果の主観的(患者)評価と客観的(医師)評価の両方で、重度の脊椎変性変化が共存していても、腰椎椎間板ヘルニアに関連する腰痛と坐骨神経痛の治療結果に大きな影響はなかったことが示されました。

 椎間板ヘルニアによる腰痛と坐骨神経痛に対する保存療法の成功は、脊椎変性の程度が保存療法の成功に大きく影響しないことを示唆。このことは臨床診療にとって重要な意味を持っており、重度の変性変化が認められる患者であっても保存的治療を行うことが支持されている。​

引用元:
26 Jun 2006 - Reumatologia (Termedia) - Vol. 44, Iss: 3, pp 139-144

 

●腰下肢痛患者246名を対象にMRI所見と保存療法の治療成績について2年間追跡した結果、椎間板ヘルニアは・腰痛患者の57%、・下肢痛患者の65%に検出されたものの、ヘルニアの種類、大きさ、位置は治療成績と無関係だった。

引用元:
01 Nov 2005 - Radiology(Radiological Society of North America) - Vol. 237, Iss: 2, pp 597-6

腰椎椎間板ヘルニアを手術をせずに治す効果的な治療

リハビリを頑張る椎間板ヘルニアの患者さんとそれをサポートする整体師

病院で行われている腰椎椎間板ヘルニアの一般的な治療

 薬物療法からはじまります。症状に合わせて、薬の種類を変えていったり、量を増やしていきます。

 薬の効きが不十分な場合はブロック注射を試みます。

 ブロック注射の効きが不十分な場合は、様子を見るように言われたり、手術を勧められたり、残る手段は手術しかないと告げられます。

 場合によっては、リハビリ(理学療法)をすることもあります。ただ、リハビリ(理学療法)と言っても、物理療法(牽引療法、低周波治療器、干渉波治療器、高周波治療器等)のみのことが多いです。

  基本的には症状を追いかける対症療法になります。

腰椎椎間板ヘルニアの手術以外の効果的な治療

考え方
椎間板ヘルニアの手術の目的について解説する医療者

 まずは、椎間板ヘルニアの手術成績は長期的にみれば保存療法と変わらないことを第一級のエビデンスが証明しています。


 「椎間板ヘルニア=手術」というわけではありません。

 確かに進行性の麻痺や馬尾症候群の症状が出た場合は手術が必要です。
しかし、多くの方が悩まされている腰痛や坐骨神経痛の痛みや痺れは 保存療法(手術以外の治療)で改善します。

 腰痛・坐骨神経痛の痛みや痺れしかないのに「手術しかない」といわれた場合の意味するところは「手術でしか治せない」ではなく、「病院(医療制度・健康保険の仕組み範囲や医療資源が限られている中で)として出来る残された手段はもう手術しかない」という場合がほとんどです。


  麻痺(マヒ)の為に歩けない、排尿、排便に問題がある場合は絶対的に手術が必要になってきます。

心理面の影響
痛みに対する生物心理社会モデルの有効性を解説する医療者

 従来の椎間板ヘルニアのイメージを元に「手術しかない」「治らない」「ヘルニア持ちだから治らない」という”諦めの気持ち”や”どうせ良くならない”、”自力では治せない”という考えをお持ちではないですか?

 もしそうなら、破局化思考と呼ばれる慢性化しやすい人の特徴的な思考に陥っている可能性があります。

 その場合、このような考え方に基づく行動が治りを妨げてしまいます。この考え方と行動を変えていく必要があります。

 効果的な治療をするには、身体だけでなく心理面や社会面への対応が必要になります。

 また、手術をすることになっても、手術成績に心理面や社会面の影響があるので、手術の治療成績をあげる為にも事前に心理面に対処しておくが大切です。

具体的な治療方法
効果が高い能動的なリハビリを指導する整体師

 ​椎間板ヘルニア治療には下記のようなラインがあります。

  • 1stライン (一次治療) リハビリ (心理療法、運動療法、徒手療法、教育)
  • 2ndライン(二次治療) 薬物療法 (飲み薬、坐薬、注射)
  • 3rdライン(三次治療) 手術療法  
  内容 役割 優先順位 有効性

1stライン

リハビリ 主役 高い 高い
2ndライン 薬物療法 補助 低い 低い
3rdライン 手術療法 補助 低い 低い

 1stライン(一次治療)が治療の主役であり、2nd・3rdラインは補助という位置づけになります。

  1stライン(一次治療)のリハビリを大きく分けると、心理療法・運動療法・徒手療法・教育があります。

 重要なのは、この中の一つだけに取る組むのではなく複合的(三つ以上)に行うことです。
そうすることで、効果をより高めることが出来ます。
  
例:心理療法に基づき、徒手療法で身体の細部を整えながら運動療法を行う

一般的な治療と効果的な治療の比較

 多くの病院では、本来は主役の治療であるはずの【リハビリ (心理療法、運動療法、徒手療法、教育)】は行われず、補助の立ち位置の薬物療法と手術療法がメインで行われています。

 今の医療制度・健康保険の仕組みの中では、本来は主役の治療である本格的なリハビリを行うことが困難な為です。

 また、国内だと必ず画像検査をするので、椎間板ヘルニアの患者さんは椎間板や神経の圧迫などの画像上の形ばかりに目が向いてしまっているように感じます。

  椎間板ヘルニアの手術成績は長期的にみれば保存療法と変わらないことを第一級のエビデンスが証明しているように、椎間板や神経の圧迫などの画像上の形が変わらなくても改善するということです。

 椎間板や神経の圧迫という「形」だけ見ているからこそ、改善率は低く留まってしまったり、むしろ慢性化しています

 海外の診療ガイドラインでは、このことから画像検査をルーティンで撮影しないように勧告しています。
 
 パソコンに例えるなら、
 ハードウェアような「形」あるものばかりに目を向けるのではなく、ソフトウェアのような「形の無い物」にも目を向ける必要があります。

 コンピュータはハードウェアとソフトウェアがそろって初めてが使えます。ゲーム機は本体やコントローラというハードウェアとソフトウェアがあって初めてゲームができます。

 私の経験上、椎間板ヘルニアで腰痛や坐骨神経痛を長く患っている方々は「骨や椎間板の形(ハードウェア)」に捉われ過ぎて、「脳や身体の機能(ソフトウェア)」に対しての問題意識が希薄で、改善に向けた行動がない・少ない・足りないように感じています。

まとめ

 手術をせずに治すには【 リハビリ (心理療法、運動療法、徒手療法、教育)】に取り組むことです。 

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