〒213-0002 神奈川県川崎市高津区二子1丁目7−17

リバーサイドマンション杉崎 102 二子新地駅 徒歩3分

  日祝
9:00〜13:00
15:00〜19:00
お気軽にお問合せ・ご相談ください
044-299-9707

坐骨神経痛と認知行動療法(CBT)ー効果と期間の話

公開日:2025/12/16
更新日:2025/00/00

認知行動療法を受けている慢性の坐骨神経痛の患者さん

 坐骨神経痛に対する認知行動療法(CBT)は、「痛みそのもの」を魔法みたいに消す治療じゃありません。

 でも、痛みが長引くほど固まりやすい“怖さ”や“避けるクセ”をほどいて、体が動ける方向へ連れていく、すごく現実的な方法です。

神経の強い圧迫や麻痺が疑われる場合は、まず医療機関で評価が必要です。



認知行動療法の対象となる症状

 CBTの出番になりやすいのは、「痛みが続くほど生活が縮こまってきた」タイプです。

 

  • 検査では軽いと言われるのに、痛みは強く感じる
  • 「動いたら悪化する気がして」動けなくなる
  • 痛みを避けて、外出や家事がどんどん減っている
  • 数か月以上、痛みが続いている
  • 不安・気分の落ち込み・眠れなさが一緒にある

慢性化した坐骨神経痛の痛みのメカニズム

 慢性化した坐骨神経痛は、神経の圧迫だけで説明できない「痛みの過敏状態」が主役になることがあります。

痛みが続くと、脳と神経の仕組みが「痛み=危険」と学習してしまうんです。

すると、実際の組織の状態以上に、痛みが強く感じられやすくなります。


対処法(認知行動療法でやること)

 CBTは「考え方」と「行動」をセットで整えます。

破局的な考え方(最悪の想像)をほどく

 「動くと壊れる」みたいな誤学習を修正して、痛みの警報を落ち着かせます。

段階的に“できる動き”を増やす

 回避を減らすほど、神経の過敏さが下がりやすくなります。

呼吸・筋弛緩などのリラクゼーション

 自律神経の緊張がゆるむと、筋緊張も下がりやすいです。

痛み日誌で「波」を見える化する

 痛みと行動の関係が整理できて、必要以上に怖がらなくて済みます。


NG行動

 良くしたい気持ちが強い人ほど、ここでつまずきます。

「痛みゼロ」をゴールにする

 痛みに意識が張りつくほど、脳の警報が鳴りやすくなります。

安静を続ける

 筋力低下と神経過敏が進み、戻るのに時間がかかります。

怖い情報を検索し続ける

 不安が強いほど痛みは増幅しやすく、回避行動も増えます。

自己判断で途中でやめる

 行動の“良いクセ”が定着する前に終わってしまいます。


回復までの期間

 目安として、効果の手ごたえは「6〜12週間」で感じる人が多いです。

ただ、慢性化が強い場合は、3〜6か月くらい腰を据える必要があります。

ポイントは「痛みがある日も、できる範囲で生活を取り戻していけるか」です。


受診すべき目安(整形外科・救急)

 次のサインがあるときは、CBTより先に医療機関での評価が必要です。
これらは、神経の強い障害や重い疾患が隠れる可能性があります。

 

  • 麻痺、または筋力低下が進んでいる
  • 排尿・排便障害(出にくい/漏れるなど)がある
  • 発熱+強い痛みが同時にある
  • 転倒・事故など外傷後に急に悪化した
  • 急激な悪化がある

当院の治療コンセプト・特徴

 当院では、慢性疼痛の治療戦略である

「痛みに固執せず、ADL・QOLの向上と拡大を目指す」というコンセプトを大切にしています。

ですので、「痛みに振り回されずに、行動を自分でコントロールする」ことを重要視しています。

 

そのため、この対極にあり、痛みに振り回され、痛みに行動を支配された

  • 一時的に痛みだけを抑える対症療法
  • その場しのぎの施術

上記は行いません。

 

 私たちが重視しているのは、表に出ている痛みそのものではなく、なぜ痛みが続いているのかという根本原因に向き合うことです。


当院のマルチモーダル(包括的)治療

 認知行動療法(CBT)の神経生物学的効果は、特定の脳ネットワーク間の相互作用の変化として観察されます。これらの変化は、疼痛体験の認知的・情動的側面の改善と密接に関連しています。

 当院では、以下を組み合わせたマルチモーダル治療を行っています。

 

  • 徒手療法
  • 運動療法
  • 物理療法
  • 心理療法(CBTを含む)
  • 疼痛教育(ペインサイエンス)

身体面・精神面・社会的背景まで含めて評価し、患者さま一人ひとりの状態に合わせて治療を組み立てます。


「痛みがあるから何もできない」状態から、「痛みがあっても、できることが増えていく」状態へ。

少しずつでも確実に積み上げて戻していくことが、私たちの目標です。


よくある質問(FAQ)

Q1. 坐骨神経痛は認知行動療法(CBT)だけで治りますか?

 A. 認知行動療法(CBT)だけで治すのは難しいです。身体のケアと組み合わせることで相乗効果が働き、大きい効果が見込めます。

 痛みは複雑系で色々な面を持っているので、治療も組み合わせて行うのが重要です。複数の治療を組み合わせて行うマルチモーダル療法が推奨されています。

 手術をするにしても、「手術だけ」という治療はなく、手術と薬物療法、リハビリ、心理療法(認知行動療法)を組み合わせて初めて大きい効果が見込めます。

Q2. 神経が圧迫されていても効果はありますか?

 A. 痛みや痺れであれば効果はあります。

ただし、麻痺や進行する筋力低下があるなら、まず整形外科で評価が必要です。

例:つま先が上がらない、足に力が入らない、など。

Q3. どんな人に向いていますか?

 A. 特に、痛みへの不安が強く、回避行動が増えている人に向いていますが、痛みを抱えている人全てが、受けた方がいいです。

Q4. 薬と一緒に受けても大丈夫ですか?

 A. 併用できます。

薬で痛みの山を下げつつ、CBTで生活の戻し方を作ると進みやすいです。

例:痛みが落ち着いたタイミングで歩行や家事を段階的に再開。


まとめ

 CBTは「痛みと上手に付き合いながら、生活を取り戻す」ための現実的な治療です。

一人で抱えず、症状が強いときは医療機関や専門家と一緒に進めてください。


関連記事

各種診療ガイドラインの関連記事

当院の治療方法に興味があるなら

ごあいさつ

院長の新幡です

 長引いた痛みを一人で治すのは困難なことが多いです。

 困ったときは自身で判断せずに適切な処置を受けるために専門家に相談しましょう。

 もし、お近くにお住まいで、困っているならば、一度ひまわり接骨院までお問い合わせください。腰痛・坐骨神経痛の専門家の新幡が、ご相談に乗ります。

 気軽にご相談ください。

お気軽にお問合せ・ご相談ください

お電話でのお問合せ・ご相談はこちら
044-299-9707

受付時間:月~土 9:00〜13:00 /15:00〜19:00
定休日:日曜・祝日

新着情報・お知らせ

2025/12/01
2025年 12月のお休み
 
年末年始は
29日(月)~1月4日(日)まで
冬季休暇とさせて頂きます。
 
その他は、平常通りになります。
日・祝休み
2025/12/01
2026年1月のお休み
 
年始は
1月5日(月)から
開始させて頂きます。
 
12日(月・祝)はお休みになります。
日・祝休み
2025/11/17
 身体の痛みの各種ガイドラインの倉庫に新しい記事を公開しました。脊柱管狭窄症患者さん向けの診療ガイドライン
2025/11/20
 身体の痛みの各種ガイドラインの倉庫に新しい記事を公開しました。「腰部椎間板ヘルニア患者さん向け診療ガイドライン
 

お気軽にお問合せください

営業日カレンダー

2025年12月
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
が定休日です。
2026年1月
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 31
が定休日です。

お電話でのお問合せ・相談予約

044-299-9707

<受付時間>
月~土
9:00〜13:00 /15:00〜19:00
※日曜・祝日は除く

フォームは24時間受付中です。お気軽にご連絡ください。

ひまわり接骨院

住所

 〒213-0002 
神奈川県川崎市高津区二子1丁目7−17 リバーサイドマンション杉崎 102

アクセス

二子新地駅 徒歩3分 
駐車場:近隣にコインパーキングあり。自転車・バイクは店舗前に駐輪場がございます。

受付時間

月~土 
9:00〜13:00 /15:00〜19:00

定休日

日曜・祝日