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ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー):腰痛に対する有効性

公開日:2026/03/28
更新日:2026/00/00

「価値に基づく行動」で痛みを乗り越える:ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)による改善の仕組み

 慢性疼痛や腰痛に対するアクセプタンス&コミットメント・セラピー(ACT)の有効性を検証した複数のメタアナリシスをまとめたものです。

 ACTは痛みの軽減や身体機能の改善、抑うつ・不安の解消において小規模から中程度の効果を示しており、特に心理的柔軟性や痛みへの受容を高める点に強みがあります。

 しかし、従来の認知行動療法(CBT)と比較して一貫した優位性は認められておらず、治療効果は介入の形式や期間によって変動する傾向があります。

 また、短期的な改善は確認されているものの、長期的な持続性に関する高品質なエビデンスは依然として限定的であると指摘されています。

 結論として、ACTは単独で行うよりも、運動療法や多職種による包括的なプログラムと組み合わせることで、より高い臨床的メリットが期待できるとされています。



ACTが慢性疼痛の「痛み強度」に与える具体的な効果は?

 ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)が慢性疼痛の「痛み強度」に与える具体的な効果について、提供された資料に基づき解説します。

痛み強度に対する全体的な効果量

 ACTは慢性疼痛(腰痛を含む)の痛み強度を有意に低下させることが示されています。臨床試験を統合したメタアナリシスの結果、その効果量は一般的に**「小〜中等度」**の改善と報告されています

具体的には、主要な報告において以下の数値が示されています。

 

  • 標準化平均差(SMD):−0.45(95%信頼区間:−0.62 〜 −0.27)
    • ※値が負であることは、痛みの強度が減少したことを意味します。

臨床的な解釈

 資料では、ACTによる痛み強度の改善について以下の点が強調されています。

  • 「痛みをゼロにする」ものではない: 効果は一貫して症状の軽減にとどまり、劇的な消失を意味するものではありません
     
  • 適応的な反応の重視: ACTは「痛みそのものを減らす」こと以上に、痛みに対する受容や価値に基づく行動といった**「適応的な反応」を促進する**点に特徴があり、心理的適応や機能改善においてより大きな効果(中〜大)を示す傾向があります

効果を左右する要因

痛み強度への効果の大きさは、介入の条件によって変動します。

 

  • 対照群の影響: 待機リストや通常ケアと比較した場合には効果が明確に出やすいですが、活動的な治療(他の心理療法など)と比較した場合は差が小さくなることがあります
     
  • 既存療法(CBT等)との比較: ACTはCBT(認知行動療法)に劣らない選択肢ですが、一部の分析では痛み強度の改善においてCBTの方がやや有利と報告された例もあり、一貫してCBTより優れているという証拠は不足しています
     
  • 併用療法の重要性: 心理的介入単独よりも、理学療法(運動など)と組み合わせたり、多職種による統合プログラム(チーム医療)の一部として実施したりする方が、痛み強度の低下において大きな利益が出る傾向があります

効果の持続性

 短期(終了直後〜3か月)での改善は確認されていますが、1年を超える長期的な持続性については、高品質なエビデンスが限られており、現時点では不確実であるとされています


ACTによる「痛み受容」の改善効果について詳しく知りたい

 ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)における「痛み受容(Pain Acceptance)」の改善効果は、この療法が最も得意とする分野の一つであり、科学的にも良好な結果が示されています。
 

 主な効果と特徴は以下の通りです。

改善の程度(効果量)

 メタ解析の結果、ACTは痛み受容を中等度に改善させることが示されています

  • 具体的な数値: 標準化平均差(SMD)=0.67(95%信頼区間 0.48〜0.87)と報告されています
     
  • 他指標との比較: 前述の「痛み強度」への改善効果(SMD = −0.45)と比較しても、心理的プロセスである「受容」に対してより明確で高い数値を示しており、ACTの介入目的に合致した結果と言えます

治療における核心的な役割

 ACTにおいて痛み受容の改善は、単なる「諦め」ではなく、以下のような適応的な反応を促進することを意味します。
 

  • 価値に基づく行動: 痛みそのものを減らすこと以上に、痛みを抱えながらも自分にとって大切な**「価値」に基づく行動を促進する**点で、ACTは特に有用であるとされています
     
  • 心理的柔軟性: 痛み受容は、心理的柔軟性を高め、痛みに対するカタストロフィー傾向(破滅的思考)を減少させるプロセス変数として機能します

他のアウトカムへの影響

 痛み受容が改善されることは、患者の全体的な生活の質や心理状態の好転と密接に関連しています。
 

  • 抑うつ・不安の軽減: 痛み受容の向上は、抑うつ(SMD = −0.74)や不安(SMD = −0.35)の有意な改善と並行して確認されています
     
  • 機能障害の減少: 心理的な受容が進むことで、痛みによる日常生活の制限(機能障害)が軽減されるという、中〜大程度の効果(SMD = −0.88)も報告されています

効果の持続性

 痛み受容の改善効果は、治療直後だけでなく中期(3〜12か月)においても持続するという報告があります

  • ただし、1年を超える長期的な持続性については、依然として高品質なエビデンスが限られており、今後の研究課題とされています

効果の持続性

 総括すると、ACTは痛みの完全な消失を目指すのではなく、「痛みを受け入れながら豊かに生きる」という心理的適応能力を高める点において、非常に一貫した効果を発揮するアプローチであると言えます。


「価値に基づく行動」が痛みの改善にどう役立つのですか?

 ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)における「価値に基づく行動」は、痛みを抱えながらも自分にとって大切な目的や価値観に沿った活動を行うことを指し、慢性疼痛の改善において以下のような役割を果たします。

痛みへの適応的な反応の促進

 ACTの大きな特徴は、単に「痛みそのものを減らす」ことだけを目指すのではなく、痛みに対する**「適応的な反応」を促進する**点にあります。価値に基づく行動を実践することで、痛みをコントロールしようと躍起になる状態から、痛みが存在したままでも自分にとって意味のある人生を送る状態へと焦点を移すことができます

日常生活の機能障害の改善

 価値に基づく行動は、痛みによる活動制限や日常生活の障害(機能障害)を直接的に軽減させる効果があります
 

  • 資料によると、ACTは痛みに関連する機能(pain-related functioning)に対して、中等度から比較的大きな改善(標準化平均差:−0.88)を示すことが報告されています
     
  • これは、痛みを理由に避けていた「価値ある活動」を再開することが、身体的・社会的な機能の回復につながるためです

心理的柔軟性の向上と破滅的思考の抑制

 価値に沿って行動することは、心理的柔軟性を高めるプロセスの一部です
 

  • これにより、痛みに対して「もう終わりだ」と絶望するようなカタストロフィー傾向(破滅的思考)を減少させる効果が確認されています
     
  • 痛みを回避することに費やしていたエネルギーを価値ある行動に注ぐことで、心理的な適応が促されます

 総合的な生活の質(QOL)の向上

 価値に基づく行動が促進されることで、精神的な健康状態も改善します。
 

  • 抑うつ(中等度〜大の改善)や不安の軽減に寄与し、結果として全体的な生活の質(QOL)の向上をもたらします
     
  • このような心理的・機能的な改善が進むプロセスの中で、副次的に痛み強度の有意な低下(小〜中等度の改善)も見られるようになります

 まとめ

 結論として、価値に基づく行動は、痛みに支配された生活から**「価値ある活動を中心とした生活」への転換**を可能にし、それが身体機能の回復や心理的な安定、そして最終的な痛みの緩和へとつながる重要なメカニズムとなっています


心理的柔軟性を高める具体的な方法は?

 提供された資料に基づくと、ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)において心理的柔軟性を高めるための具体的なアプローチには以下の要素が含まれます。
 

 参考文献は主に臨床試験のメタアナリシス(分析結果)に焦点を当てているため、個別のエクササイズの手順というよりは、どのようなプロセスを通じて柔軟性を高めるかという枠組みについて記述されています。

痛みに対する「適応的な反応」の促進

 心理的柔軟性を高めるための中核的なプロセスとして、以下の2点が挙げられています。
 

  • 痛み受容(Acceptance): 痛みそのものを減らそうとしたり、排除しようとしたりするのではなく、痛みが存在する状態を受け入れることです。資料では、ACTによってこの「痛み受容」が中等度に改善することが示されています
     
  • 価値に基づく行動(Value-based behavior): 痛みの有無にかかわらず、自分にとって大切な目的や価値観に沿った行動を実践することです。痛みを回避することにエネルギーを使うのではなく、意味のある活動に注力することが柔軟性の向上につながります

多職種・併用療法の活用

 心理的柔軟性や機能改善の効果を高めるためには、単独の心理介入よりも以下の形式が推奨されています。

  • 理学療法(運動など)との併用: 心理的介入を運動療法などと組み合わせて実施することで、機能改善や痛みの低下においてより大きな利益が得られる傾向があります。身体を動かす実践と心理的アプローチを合わせることが、柔軟な対応能力を養います。
     
  • 多職種による統合プログラム(Interdisciplinary program): 心理職だけでなく、様々な専門家が関わるチーム医療の中でACTを行う方が、身体的・心理的両面で大きな効果が見られると報告されています

マインドフルネス系介入の活用

 ACTは「マインドフルネス系介入」の一つとして位置づけられており、今この瞬間に意識を向け、評価せずに観察するプロセスが含まれます。これにより、痛みに対するカタストロフィー傾向(破滅的思考)を減少させ、心理的なしなやかさを取り戻すことが期待されます


ACTと認知行動療法(CBT)の違いを教えてください

 ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)と従来のCBT(認知行動療法)には、主な効果やアプローチの焦点において以下のような違いがあります。

治療目標とアプローチの焦点

  • ACTの焦点: 「痛みそのものを減らす」ことよりも、痛みに対する**受容(Acceptance)や、痛みを抱えながらも自分にとって大切な価値に基づく行動(Value-based behavior)を促進する「適応的な反応」**に重点を置いています
     
  • CBTの焦点: 資料内では具体的な技法詳細は省かれていますが、比較の結果として、ACTよりも**「痛み強度」や「抑うつ」の直接的な改善**においてやや有利である可能性が示唆されています

 臨床的効果の比較

  • 優越性の欠如: ACTがCBTなどの既存の心理療法よりも一貫して優れているという証拠は不足しています。ACTはCBTに劣らない有効な選択肢(非劣性)であると結論づけられています
     
  • 特定のアウトカム: 複数の分析では、痛み強度抑うつの改善において、CBTの方がACTよりもわずかに有利であると報告された例があります
     
  • 機能障害への効果: ACTは、痛みに関連する機能障害(日常生活の制限)に対して中〜大程度の改善(SMD = −0.88)を示すことが報告されており、心理的柔軟性や受容を高める点に強みがあります

臨床における使い分け

  • 代替・補完的な関係: ACTはCBTの代替あるいは補完として有効であり、どちらが優れているかというよりも、患者の好みや治療の設定(単独の心理療法か、リハビリテーションの一環かなど)に応じて使い分けることが妥当とされています
     
  • 併用療法の重要性: ACTもCBTも、心理的介入単独よりも理学療法(運動など)と組み合わせることで、機能改善や痛み低下において最大の利益が得られるという点は共通しています

まとめ

 症状(痛みや抑うつ)の軽減を重視する場合はCBTが、痛みを抱えながらも自分らしい生活を送るための「受容」や「行動」を重視する場合はACTが、それぞれの特徴を活かせる選択肢となります


ACTと運動療法を組み合わせるメリットを知りたい

 ACT(アクセプタンス&コミットメント・セラピー)と運動療法(理学療法など)を組み合わせることには、単独の介入では得られない大きなメリットがあることが資料に示されています。

主なメリットは以下の通りです。

機能改善と痛み低下の最大化

 心理的介入は、主に理学療法(運動など)と組み合わせて実施した場合に最も効果的であることが報告されています。単独で行うよりも、これらを併用することで、痛みによる日常生活の制限(機能障害)の改善や、痛み強度の低下においてより大きな利益が得られる傾向があります

身体的・心理的両面での相乗効果

 多職種による統合プログラム(チーム型リハビリテーション)の一部としてACTを実施することで、単科の心理介入よりも身体機能・障害改善において大きな効果が期待できます
 

  • 心理面: ACTが痛みへの受容を促し、恐怖や回避を和らげます
     
  • 身体面: 運動療法が身体能力を向上させます。 これらが組み合わさることで、患者は「痛みを抱えながらも動ける」という心理的適応をより実践的に身につけることができます

「価値に基づく行動」の実践

 ACTの核となる「価値に基づく行動」は、運動療法と非常に相性が良いと言えます。資料では、ACTが痛みに関連する機能障害を中〜大程度(SMD = −0.88)と大きく改善させることが示されています。運動という具体的な活動を通じて、自分にとって大切な価値観に沿った行動を再開することは、心理的柔軟性を高め、生活の質の向上に直結します

 臨床における実用性

 臨床適用においては、ACTを単独で用いるよりも、運動療法などの身体的介入と組み合わせたり、多職種チームの中で実施したりする方が、機能改善や心理的適応の向上においてより実用的であると考えられています

 まとめ

 結論として、ACTと運動療法を組み合わせることは、「痛みの軽減」と「生活機能の回復」の両方を効率的かつ強力に推進するための最も効果的なアプローチの一つと言えます。


参考文献

[1]T. Ma, A. Yuen, and Z. Yang, “The efficacy of acceptance and commitment therapy for chronic pain: a systematic review and meta-analysis”, [Online]. Available: https://journals.lww.com/clinicalpain/fulltext/2023/03000/The_Efficacy_of_Acceptance_and_Commitment_Therapy.5.aspx

[2]E. K. Ho et al., “Psychological interventions for chronic, non-specific low back pain: systematic review with network meta-analysis,” BMJ, vol. 376, pp. e067718–e067718, Mar. 2022, doi: 10.1136/bmj-2021-067718.

[3]M. Veehof, H. Trompetter, and E. Bohlmeijer, “Acceptance-and mindfulness-based interventions for the treatment of chronic pain: a meta-analytic review”, [Online]. Available: https://www.tandfonline.com/doi/abs/10.1080/16506073.2015.1098724

[4]M. Paschali et al., “Mindfulness-based Interventions for Chronic Low Back Pain: A Systematic Review and Meta-analysis.,” The Clinical Journal of Pain, Nov. 2023, doi: 10.1097/ajp.0000000000001173.

[5]D. Anheyer, H. Haller, J. Barth, R. Lauche, G. Dobos, and H. Cramer, “Mindfulness-Based Stress Reduction for Treating Low Back Pain: A Systematic Review and Meta-analysis.,” Annals of Internal Medicine, vol. 166, no. 11, pp. 799–807, June 2017, doi: 10.7326/M16-1997.

[6]L. S. Hughes, J. Clark, J. A. Colclough, E. Dale, and D. McMillan, “Acceptance and Commitment Therapy (ACT) for Chronic Pain: A Systematic Review and Meta-Analyses.,” The Clinical Journal of Pain, vol. 33, no. 6, pp. 552–568, June 2017, doi: 10.1097/AJP.0000000000000425.

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